大手監査法人にいると、監査法人の年次研修でCPEの単位がとれたり、監査法人のイーランニングのようなもので、研修で単位を取得しやすい環境が整っています。
しかし独立後は自分で研修を受けて、CPE単位を取得していく必要があります。
CPEの概要と、独立後のCPEの取得方法と今私がどうやってCPEを取得しているか、独立前ならこうしておいた方がよいという点をまとめてみました。
CPEの概要
簡単にいうと、毎年必須の単位を含めた40単位をとればよい!
ということになります。
詳細な条件は、
- 3年で120単位が必要
- 1年ごとに最低20単位が必要
- 1年ごとに必須の単位がある(不正や監査など)
という感じです。(ここの詳細といっても概要なので、協会のHPなど確認してみてくださいね。)
そのため、簡単にいうと毎年必須の単位の内容を含めた40単位をとっていく
- 3年で120単位が必要→毎年40単位あれば3年で120単位となるので、クリア
- 1年ごとに最低20単位が必要→毎年40単位でクリア
- 1年ごとに必須の単位がある(不正や監査など)→毎年必須の単位を含めてとるので、クリア
という形になります。
法定監査従事者以外の場合には、必須の単位の内容が変わってきます。
個人的な印象ですが、独立して公認会計士だけど、税理士事務所として運営しているという方でも、個人で監査を受ける可能性も考えて基本的に法定監査従事者として必須の単位をとっている方が多いんじゃないかなと思います。
税理士事務所の運営しかやらないって方は法定監査従事以外で必須単位が少ない方でCPEを取っている方もいらっしゃるかもしれません。
CPEの取得方法
こちらに記載している以外にも取得方法はあるかと思いますが、独立後にはこの3つが選択肢がメインになってくるのかなと思います。
①研修に参加する
公認会計士協会や公認会計士協会東京会(地域会)などの地区の郵便物などに研修の案内が入っていたりすると思います。
その研修を受けて単位をとっていくのが一つの方法です。
研修を受講するのにあたって、移動時間を含めて予定を調整をする必要があるのと、この方法だと研修費用がかかってきたりするので、その点は留意が必要です。
②協会のイーラーニングを使う
協会のイーラーニングを使うのが一つの方法です。
コロナ前は費用がかかっていたので、必須単位の研修がが少なく実施されている単位などに限定して、ここで探してとったりしていました。
コロナ後は基本的に無料でみれるようになっているので、この方法をとることが増えました。
③会計監査ジャーナルの記事などを読んで、自己学習のCPE指定記事で、単位をとる
会計監査ジャーナルなどを読んで、200字程度で研修概要などを書いて、自己学習で申請をする方法です。
コロナ前だとイーラーニングが有料のものが多かったため、無料で単位がとれるこちらを利用していることが多かったです。
今独立後にどうやってCPEを取得しているか
すでに上記で記載しましたが、
コロナ前は③の会計監査ジャーナルの記事を読んで、自己学習のCPE指定記事で単位をとる方法と、それでも足りない必須単位などは②の協会のイーラーニングを購入する、
という感じで、単位を取得していました。
理由は単にイーラーニングや研修を申し込んでかかるコストと、会場研修に参加したくてもなかなか予定が合わない、忙しいと移動時間がもったいない、ということを考えるとなぁということでこの方法を使っていました。
コロナ後は、②協会のイーラーニングを使うがメインになっています。
コロナの影響で、イーラーニングが無料で見られるものが増えて非常に利便性が上がっていると思います。
こちらを使っている理由は、同じで無料で見れるというコスト面と、研修に参加するための予定の調整や移動時間を考えると、イーラーニングで見られるのは便利だなというところです。
今はそもそも研修が会場でやっていないことがほとんどということもありますが。
また、個人的にはコロナが落ち着いても、コストや時間面でもこういった研修を受ける機会のハードルが下がった状態のままが継続するといいなーなんて思ったりしています。
独立前にやっておいた方がよいこと
大手監査法人などに勤務して、会社の研修が充実している方向けですが、もし独立前に業務の引き継ぎが終わり、辞める前に余力があるという方は、単位を多めに取っておくとよいかもしれません。
独立後は色々とやることがあり、忙しくなることもあるかと思います。
そのため、やめる直前に単位を多くとっておくと、
- 独立した年に自分で協会のイーラーニングなどで別途取得する単位が少なくなる
- 独立の翌年も、3年で120単位の部分で、自分でイーラーニングなどで取得する単位が少なくなる(極端ですが、独立する年に80単位とっておけば、翌年と翌々年は必須の単位含めて年の最低の20単位で義務を達成できる)
という点で、多めに取得しておくと、後で少し楽になるかもしれません。
ただこちらもコロナ前の話で、
協会のイーラーニングでコストがかかる、会計監査ジャーナルで取れる単位に限界がある、というところが楽になる、という部分ですので、コロナが落ち着いたらわかりませんが、今のところはイーラーニングが無料で見られるので、無理に監査法人などの研修で取っておく必要性はないのかなと思います。
注意点
少し前にとある監査法人で、研修の不正受講が問題になっていました。不正受講問題の結末は懲戒処分です。
独立後は忙しすぎる!という時期ももしかしたらあるかもしれませんが、不正になるような受講方法や申請などは絶対にやらないでくださいね。
当たり前といえば、当たり前のことなんですけどね。
まとめ
コロナでイーラーニングが無料で開放されて、以前よりは色々な研修が受けやすい=単位がとりやすい状況になっていると思います。
独立後のCPEは監査法人にいたときと違って、リマインドメールが何回も送られてきたりすることや周りからCPEの単位とらなきゃみたいな話を聞く機会も減りますので、きちんと計画を立てて、前もって取得できるといいですね。
こちらの記事が参考になりましたら幸いです。